スタート


優れた潜水性能にCOSC認定オプションも備えたスイス製ダイバーズ/GMTウォッチ、Zahnd & Kormann「ZK No.2」資金調達中

美しいアルペンのパノラマと、何世紀にもわたる時計作りの伝統に囲まれた、スイスのベルンとトゥーン。この二地域出身のRoger ZahndとFlorian Kormannの二人の友人達が、自らのスイスウォッチブランドを持ちたいという夢を叶えるために立ち上げたのがZahnd & Kormannだ。

ZK No.2 Diver – The Green

彼らのヴィジョンとゴールは、最も高い品質のスイス製自動巻き時計を、余計マージンを取ること無く適切な価格で市場に提供すること。スイスの時計業界がすでに市場から居場所を失った、500CHFから3000CHF(約5万5000円から33万円程度)という、若者にとってり時計世界への入り口ともなるエントリーレベルから、時計愛好家向けのものまでを包括する価格帯を目指す。

そして彼らのモットーは「Time is YOURS!」。時間はかけがえのないもの、意味の無い事柄に費やすにはもったいない。だから大切に使おう、時間はあなたのものだから。という意味が込められたモットーだ。

こうして2016年に設立されたZahnd & Kormannは、2017年に目標金額の172%を集めてキャンペーンを成功させた。当時のキャンペーンで紹介された「ZK No.1」は、ETA Valjoux 7751採用のムーンフェイズ、トリプルカレンダー、クロノグラフモデルであった。今回の「ZK No.2」はそれに続くもの。早速ご紹介しよう。

先にも述べたように、ZK No.2にはダイバーズウォッチモデルと、GMTモデルの2種類が提供される。

ダイバーズウォッチモデル「The Diver」はムーブメントにSellita SW 200-1を採用、GMTモデル「The GMT」はSellita SW 330-1を採用している。

The Diverはダイバーズウォッチとして可視性の高いシンプルな文字盤構成、The GMTはそれに加えて第2タイムゾーンを記すことのできるGMT針があるほか、文字盤にもGMT針用の24時間表記インデックスが付加されている。それ以外の点に置いては、The Diver、The GMTどちらも性能は共通しており、どちらもヘリウムエスケープバルブを備え、60ATMの耐水性を持つ。

ベゼルは当然ながら逆回転防止仕様だし、クラウンもねじ込み式。時分秒針とインデックス、文字盤ロゴとベゼルにはスーパールミノバのとても明るいBG9が塗られている。

(The Diver – White)

文字盤は縦方向に流れるティークパターンの溝が立体感を与え、3時方向には日付窓、6時方向には機能説明と「SWISS MADE」の誇らしげな文字、そして12時にはZahnd & Kormannのイニシャルロゴである「Z&K」が記されている。

風防はARコーティングがなされたサファイアクリスタル製。ケースバックはねじ込み式かつシースルー、表面と同じく同じくサファイアクリスタル製の風防となっている。ケースのサイズも共通で、ケース幅44mm、ラグからラグまで51mm、厚さ14.9mm。ケースの素材はステンレススチール製か、グレード5チタニウムのどちらか選択可能で、どちらの場合もブラックPVDコーティングモデルが用意されている。

ケースバックからは装飾が施された内部ムーブメントを見ることが出来る。コート・ド・ジュネーブ、ペルラージュ模様、ブルースチールネジなどの各要素も確認可能だ。詳細に内部ムーブメントが見える写真は是非Kickstarterキャンペーンページでご確認あれ。

ストラップはクイックリリース式となっており、それぞれの時計にはケースと同じ材質のブレスレットストラップ(ステンレススチールもしくはチタニウム)に加え、NATOストラップも付いてくる。

ケースと同素材のストラップはプッシュ式となっており、バックル部にはロゴが入っている。

そしてなんといってもZahnd & Kormannの造る腕時計はスイス・メイドだ。スイス時計協会は2017年より、「腕時計におけるSwissの名称の使用を規制する法令」を改正、時計の製造コストの60%以上に当たる部分がスイスで造られねば「Swiss Made」と呼ぶことはできないという厳しいものにしている(それ以前はムーブメント部分のみがこの対象だった)。この詳細はスイス時計産業のオフィシャルウェブサイトをご覧戴きたいが、Zahnd & Kormannによれば、彼らの造る腕時計の全てはこの新基準を十二分に適合するものとなっており、現在スイス時計産業FHと連絡を取り認証を取ろうというところ。Kickstarterキャンペーン中に認証を取るのは時間的に難しいかもしれないが、確実にSwiss Made認定を受けることができるとしている。

保証は、国際5年間保証と多くの時計の保証期間より長め。内部メンテナンスの必要になることも多い機械式時計なだけに、この長期の保証期間は嬉しい。

バリエーション

どちらのモデルも6色のカラーバリエーションが提供されている。なお、今後カラーバリエーションは増えていくとのことなので期待だ。

現在提示されているのは、ブルー、グリーン、ブラック&イエロー、黒ダイヤルのザ・クラシック、ホワイト、レッド。なお、ベゼルはホワイトとレッドはステンレススチール製だが、それ以外のカラーのものはセラミック製となっている。

個人的にはシルバーのケースの中に、白地の文字盤と、僅かに色を帯びたルミノバインデックスが陰影を織りなし、暗闇ではそれが浮かび上がるホワイト版が気になっている。

なおケースのオプションとして、ステンレススチールと比べてより軽量、強固、アレルギー性の低いチタニウムバージョンを選ぶことも可能だ。もちろんチタニウム版でも同様に6色のカラーバリエーションから選ぶことができる。

それだけでなく、スイスのOekogoldブランドの100%リサイクルされた貴金属を使用したゴールド、ローズゴールド、ホワイトゴールド版も存在する。これらは特注品となる。

そして忘れてはならないのはCOSC認定モデルの存在だ。COSC認定とは、スイスクロノメーター検定協会の厳しい時計精度審査にパスすることで与えられるもの。15日間をかけて行われるこの審査であるが、優秀な時計を作ることで知られるスイス国内であってもCOSC審査を受けるムーブメントの割合は僅かに3%以下だという。

Zahnd & KormannではSW 200-1、SW 330-1それぞれのムーブメントグレードにElaboréグレードと、COSC認証を受けたクロノメターグレードの両方を用意している。当然ながらCOSC認定モデルの方がより高い精度となっており、Elaboréの日差+-6秒よりも誤差の小さな日差+-3秒となっている。もちろん、番号入りのCOSC認定証明も付いてくる。

また、Kickstarterキャンペーンではストレッチゴールとして、更なるカラーバリエーションも用意されている。


日本の時計ファンへのメッセージ

この度Zahnd & Kormannの創設者達から日本の時計ファンの皆様に向けたメッセージも頂戴しているのでここに記そう。

Zahnd & Kormannから日本の皆様にお伝えしたいことがあります。それは、Zahnd & Kormannが公式に広告を打つアジアで最初の国は日本だということ、そしてこれは、日本の持つ価値観はここスイスの価値観と似ていると感じているからだということです。考えを同じくする日本の皆様に我々の時計をお届けできるのは私たちにとって喜びであり栄誉であります。